がん・異形成の心配、がん検診

川崎市子宮頸がん検診

川崎市民の20歳以上の女性は2年に1回、市の補助により1000円で子宮頸がん検診を受ける事ができます。また4月1日時点で20歳の患者さんでは7月に市から無料クーポン券が送られてきますので券をお持ちになっていただければ無料で検査が可能です。そのほかの年代の方では受診券はございませんので、年齢・住所がわかる身分証をお持ちの上、直接受診してください。

また当院では追加の自己負担なしで超音波検査を全員の方に施行させていただいております。子宮内膜の肥厚を認める場合や、不正出血がある患者さんは子宮体がん検査をお勧めしています。+800円で検査が可能です。2年に1度は必ず検診を受けましょう。

子宮頸部異形成・子宮頸がんとは

子宮頸がん検診(頸部細胞診)とは

子宮頸部の表面をはけで擦ると細胞が採取でき、その細胞の形を顕微鏡で評価するのががん検診(細胞診)になります。異形成や子宮頸がんがある場合、通常とは形の異なった細胞が採取されてきて要精密検査となります。

子宮頸部異形成とは

性交渉の経験を持つ女性がHPVに暴露され、一部の方が異形成を発症します。異形成はがんとは違い悪性腫瘍ではありません。細胞変化の層の深さによって軽度異形成(CIN1)、中等度異形成(CIN2)、高度異形成(CIN3)に分類されます。CIN1の60%は1-2年の間に自然消失し、10%程度が進行します。CIN2 の40%程度が1-2年の間に自然消失し、20%程度が進行していきます。CIN3の20%程度が1-2年の間に自然消失し、30%程度は進行していきます。

子宮頸部異形成の進行

◎異形成の検査と治療

細胞診の異常を認めたら、HPV核酸検出やコルポスコピー(拡大鏡)を用いた子宮頸部上皮の組織診、HPVジェノタイプ検査(型判定)などを施行し、総合的に診断します。CIN1の場合は経過観察となります。CIN2でHPV16. 18. 31. 33. 35. 45. 52. 58が陽性の場合は経過観察を行い、消退しない場合、蒸散術の適応としております。またCIN3に関しては蒸散術もしくは円錐切除術をお勧めしております。

当院では即日コルポスコピー下組織診検査が可能ですが、細胞診の検査時期から半年以上すぎての御受診の場合、再度細胞診からの検査をお勧めしています。(改善や進行を認める場合があるためです。)

また蒸散術にも対応しておりますが、即日の手術はお勧めしておりません。当院での手術を施行する前には必ずコルポスコピー下組織診にてしっかりと病理学的診断をつけてから手術としております。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

子宮頸がんとは

30-40歳に後発する子宮頸部に発生するがんで年間11000人の方が罹患し、死亡者数は2900人程度です。子宮頸がんワクチン先進国のオーストラリアでは2028年には子宮頸がんはかなり稀ながんになるのではないかと言われています。

子宮頸がんが世界中からなくなれば、病気によって選択肢を狭められることなく生きられる女性が増え、性と生殖に関する健康と権利(SRHR: sexual and reproductive health and Rights)が促進されます。日本においては、子宮頸がんワクチンの普及と子宮頸がん検診の受診率の向上が課題です。

子宮内膜増殖症・子宮体がんとは

子宮内膜増殖症とは

エストロゲンが過剰で、プロゲステロンが少ない状態が続き子宮内膜が過剰増殖し、不規則な形態を示したものをさし、40代女性の長期間続く不正出血の原因となります。超音波検査で子宮内膜の肥厚を認める場合、子宮内膜細胞診(細胞の形をみる)を行い陽性や偽陽性の場合、子宮内膜組織診(組織の構造をみる)を行います。

異型(細胞の形が変)がない増殖症の場合、80%が自然消退しますが、経過観察で病変消失しない場合、プロゲステロン製剤を使うことで症状は改善します。異型がある増殖症では、がんの併存が20-50%と言われ、子宮内膜全面そうは術や子宮全摘術が必要となります。

子宮体がんとは

40−60歳代の女性に多いがんで、肥満、未経産、糖尿病、PCOSなどがリスクファクターで、90%の症例で不正出血を認めます。年間13000人程度が罹患し、死亡者数は2000人程度です。増殖症同様、検査は内膜細胞診・組織診でがんの診断がついた場合には手術が必要です。

卵巣がんとは

卵巣や卵管の上皮から発生する悪性腫瘍です。年間9000人程度が罹患し、死亡者数は4500人程度です。
リスクファクターは排卵回数が多い、子宮内膜症、肥満症などです。初期には症状が出にくく、腹満感や便秘などの症状が出た発見時には40-50%がⅢ・Ⅳ期の進行がんである事が多いと言われています。

急速に進行するがんもあるので、1年に1度、超音波検査を受けていても発見が難しい場合もありますが、そうはいっても、定期的な検査がより早く卵巣がんを発見することにつながる場合も多いと思っています。卵巣がんの診断がついた場合、手術が必要です。

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